3行でわかるあらすじと感想
あらすじ
・就職に失敗しただめだめ大学生が林業の研修に行くことになり、田舎暮らしが始まる
・田舎に馴染めない上に、先輩は口が悪くてがさつで、すぐにへこたれる
・しかし、次第に成長していくとともに林業の楽しさに目覚め、自然と一体化している田舎暮らしを気に入っていく
感想
・ひらすらバカで笑えて清々しい気持ちになれる
・林業という馴染みのない職業を知ることができ、奥深さを垣間見れる
・田舎町特有の嫌なところも良いところも描かれているが、最後はやっぱりバカバカしく終わって最高
詳しいあらすじと感想
あらすじ
大学を卒業して就職に失敗した勇気(染谷将太)は、パンフレットの女性(長澤まさみ)に憧れて林業に就職し、田舎に住むことになる。しかし都会暮らしだった生活とは一変し、スマホは繋がらない、電車は数時間に1本以下、コンビニもない、さらには世話をしてくれる先輩(伊藤英明)は口が悪くて超怖い。村にも馴染めない勇気は初めは早く帰りたいと思っていたが、次第に林業の素晴らしさや田舎暮らしの楽しさに少しずつ目覚めていく -----
感想
ああ、最高にバカバカしくて、最高に爽やかな映画なんだよ!!!!!
(感想が馬鹿)
久しぶりにこんなに馬鹿で爽やかで見ていて気持ちの良い作品に出会った。設定も気楽で、笑えて、人間関係も気持ちが良い。
(引用:https://www.youtube.com/watch?v=czlmoufvB8U)
この映画のバカバカしさを作りあげているのは、染谷将太の演技だ。常に「え?〇〇なんですか?」「あれ?これを僕がやるんですか?」とおとぼけ感が全開で、この作品らしさを演出している。このわざとらしいほどの演技がバカバカしい感じを加速させていて良い。
(引用:https://www.youtube.com/watch?v=czlmoufvB8U)
ただただバカバカな映画というわけではなく、林業という仕事がいかに過酷で、いかに特殊な仕事であるかということも知ることができる。
育てた木は1本数十万〜数百万で売れることもあるが、自然と共存していく職業なので無闇に木を切っていくことはできない。さらには木が育つためには何十年、何百年と時間がかかるうえに、自分が育てた木が自分が生きているうちに評価されることはない。息子やひ孫に引き継がれいてって初めて価値がでるのだ。こういった今まで自分が知ることができなかった世界を知ることができるのもやっぱり映画の良いところだ。
(引用:https://www.youtube.com/watch?v=czlmoufvB8U)
この映画は長澤まさみや優香、田中要次、西田尚美など豪華俳優が出ているのだが、中でも特に伊藤英明の演技が秀逸なのだ。
染谷将太の指導役的なポジションで、口が悪くて短気な役で「ぶっ◯すぞ!!!」と叫ぶシーンが何度もあるのだが、これが伊藤英明にものすごくハマっているのだ。田舎の荒ぶった言葉遣いが似合っていて、それが本心から言っているように聞こえるほどリアルなのだ。(素でそういう人なのでは……と思うほど役に合っている)
(引用:https://www.youtube.com/watch?v=czlmoufvB8U)
こういった青春系や成り上がり系の映画は、ラストの山場で成長した主人公が困難に立ち向かうというパターンが基本だと思う。しかし、WOOD JOBでは最後までバカらしさを保っているどころか、ラストシーンが一番バカバカしくてありえない展開になる。最後まで一貫してぶれないスタンスが、この映画の心地良い理由なのだと思う。
都会で育ったヘタレな主人公が、田舎暮らしに慣れて成長していく姿が気持ちよく描かれている。壮大な大自然は見ていて癒やされるし、頭空っぽにして笑える。
疲れたときなんかに見るのにはちょうど良いかもしれない。でも都会に疲れている人だったら、田舎暮らしがうらましくなって、仕事をやめたくなる可能性もあるから注意が必要かもしれない(笑)
(原作は「まほろ駅前」や「舟を編む」といった作品を手がけている三浦しをん)